クイーン自慢

他人によるクイーンカバー作品の部屋
(パート2)


DEDICATED TO THE ONE I LOVE/LINDA RONSTADT
 〔愛の贈り物〕
ワーナーミュージックジャパン WPCR−768=CD(1996年購入)

意外な人による意外なクイーンカバー。なんてったって、あのウェストコーストの歌姫と呼ばれたリンダ・ロンシュタットが「ウィ・ウィル・ロック・ユー」を歌ってしまうのですから。ほとんどアカペラみたいな感じで、非常に静謐な雰囲気です。このアルバムのコンセプトは「子守唄」だそうで、そういう点ではこの「ウィ・ウィル〜」、雰囲気はぴったりの出来ですが、子守唄というには歌詞がちょっと....(笑)。他の収録曲も「ビー・マイ・ベイビー」をこれまた静かにやったり、ブラームスの本物の子守唄を歌ったり、これまでになくリンダの母性を感じさせます。

A CHANGE OF SEASONS/DREAM THEATER
 〔ア・チェンジ・オブ・シーズンズ〕
イーストウェストジャパン AMCY−885=CD(1996年購入)

卓越したテクニックとドラマチックな曲構成で人気のドリーム・シアターのミニアルバム。20分を越すタイトル曲の他は、カバー曲のライブバージョンが収録されています。レッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、カンサス、ピンク・フロイドなど彼らのルーツを窺い知ることの出来るアーティストの曲に混じって、「ボヘミアン・ラプソディ」もちゃっかり演奏されています。メドレー形式なのでほんの一部だけですけど。さすがに、超絶技巧で知られるバンドだけあり、どの曲もそつなくこなしています。余裕ありすぎ、って気がしないでもないですが(笑)。エルトン・ジョンの曲までやってるのはちょっと意外でした。

HIGH SCHOOL HIGH/O.S.T.
BIG BEAT 92709−2=CD(1996年購入)

日本未公開のブラックムービーのサントラ。いわゆるヒップポップ系アーティスト大集合、といった内容なのですが、ここにブレイズというグループによる「ボヘミアン・ラプソディ」のカバーが収録されています。これがまた秀逸なのです。いくつかあるクイーンカバー曲の中でも最高傑作と言っていいのではないでしょうか。原曲の持つ雰囲気は残しつつ、立派なブラコンになっています。「Mama〜」の部分が曲のメインとなっていますが、あのピアノのアルペジオがなくでも、「ボヘミアン〜」はちゃんと成立するのですね。正にオリジナルに匹敵するカバー、フレディもきっと満足でしょう。

QUEEN DANCE TRAXX 1/V.A.
EMI 7243 8 54350 2 7=CD(1996年購入)

こちらは、ヨーロッパの打ち込みダンス系アーティストによるクイーンのダンスカバー集です。はっきり言って、この手の打ち込み物が好きでない僕にとっては全く面白くありません。もっとも、このようなダンス物にもあっさりと変身してしまうクイーンの曲を聴いていると、本当に素晴らしい曲を作っていたのだなあ、と改めて感心してしまいます。元の曲がいいから、どんなアレンジでも受け入れる訳ですね。世界広しと言えども、どのようにアレンジしても結果的に曲の良さが勝っているアーティストなんて、ビートルズとクイーンくらいしか思いつきません。

PASSING OPEN WINDOWS
 〜A SYMPHONIC TRIBUTE TO QUEEN
/DAVID PALMER & THE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA
 〔パッシング・オープン・ウィンドウズ〜シンフォニック・クイーン〕
ソニー SRCS8225=CD(1997年購入)

元ジェスロ・タルのデビッド・パーマー(しかし、どこにでもいそうな名前だなあ)編曲・指揮によるシンフォニックロックシリーズのクイーン編。ジェネシス、イエス、フロイドらに続いて真打ち登場(?)となった訳です。既発のシリーズには、ネタ元のバンドのメンバーが参加したりしてましたが、こちらはクイーンのメンバーの参加はありません。内容的には、クラシック的なアプローチも多かったクイーンだけにオーケストラでも違和感なく聴けますが、原曲に忠実にやってるのもあったりして、思い切ってコテコテのクラシックにしてくれても面白かったのでは、と思いました。

DRAGON ATTACK A TRIBUTE TO QUEEN/V.A.
 〔クイーン・トリビュート〜ドラゴン・アタック〜〕
ビクターエンタテイメント VICP−5832=CD(1997年購入)

HR/HM界の錚々たるメンバーが顔を揃えたクイーンのトリビュートアルバム。と言っても、そっち方面に疎い僕には知らない名前の方が多かったですけど(笑)。まあ、個人的にはそんなに面白い内容とは思いませんが、その筋の人達からするとクリス・インテリペリとかイングヴェイとかのプレイでクイーンの曲が聴けて、お涙物なのでしょう。知らない名前に混じって、カーマイン・アピス、グレン・ヒューズといった大物が参加してるのには驚きましたけど。でも何故か、メタル界にはクイーンファンって多いですよね。

TRIBUTO A QUEEN LOS GRANDES DEL ROCK EN ESPANOL
/V.A. 〔クイーンに捧ぐ〕
 キティ KTCM−1092=CD(1998年購入)

こちらはなんと、全編スペイン語によるクイーンカバー集です。これが実に素晴らしい、絶対買いです。参加アーティストは皆、スペインや南米の人達で、スペイン語のせいか馴染みの曲も新鮮に聞こえますが、オリジナルの素晴らしさを再認識してしまう所もあり、つまり原曲とカバーのセンス、両方の良さを堪能出来る素晴らしい内容なのです。アイデアも仲々、ラップになってしまった「ボヘミアン・ラプソディ」もすごいですが、大盛り上がり曲も淡々とこなしている所がまたクールでたまりません。個人的なベストトラックはややサイケな「サム・デイ・ワン・デイ」でしょうか。

GOING FOR A SONG/DANNIELLE & LOUISE
 〔ゴーイング・フォー・ア・ソング〕
イーストウェストジャパン AMCE−2554=CD(1998年購入)

こちらも良く分かりませんが、オーストラリアのTVタレント2人が作ったグループで、本国ではニッサン・セドリックと名乗っているそうです。当然、日本発売に当たってクレームが付き、違う名前でのデビューとなりました。で、このアルバムはなんとロックの名曲カバーで構成されており、「ボヘミアン・ラプソディ」も取り上げられています。若い女性が脳天気に歌う「ボヘミアン〜」って意外と面白く、合格ってとこですね。他には10ccの「愛ゆえに」とかポリスの「マジック」とかをやってまして、好きな曲を好きなように歌う、という素人的ノリが仲々楽しめるアルバムです。

SOMEWHERE FAR BEYOND/BLIND GUARDIAN
 〔サムホエア・ファー・ビヨンド〕
ビクター VICP−5178=CD(1998年購入)

いわゆるジャーマンメタルのバンドだそうです。僕はこのジャンルについての知識はほとんどないのですが、カイ・ハンセン(誰?)の息がかかったバンドらしく、日本でも人気あるようです。で、彼ら、クイーンファンを広言していて、このアルバムで「永遠の翼」をやっています。どうしてジャーマンメタルの人達は皆、こんなにつぶれた声で歌うのだろうと不思議でしたが、ここでの「永遠の翼」もそんな感じです。全体としては、割に泣きのメロディが多く、聴けないことはない、という印象。確かに、コーラスなどにクイーンの影響が感じられなくもないですが、それ以上言うことはないです。

VAVOOM!/THE BRIAN SETZER ORCHESTRA 〔ヴァヴーム!〕
トイズ・ファクトリー TFCK−87222=CD(2000年購入)

元ストレイ・キャッツでお馴染み、ブライアン・セッツァー率いるオーケストラ名義でのアルバムで、「愛という名の欲望」がカバーされています。いかにもブライアン・セッツァーらしく、ロカビリー+ドゥアップといった雰囲気。かなり、はまってます。聞く所によると、ストレイ・キャッツ時代にもこの曲をステージでやっていたそうで、昔から好きなんですね(笑)。この曲だけでなく、アルバム自体大変素晴らしい出来で、カバー目当てで買ったんですが、すっかりアルバムも気に入ってしまいました。グレン・ミラーの曲なども取り上げ、全編ロカビリーでスイングな世界。いいですよ〜、全ての音楽好きにお薦め。

OFFSIDE/PRETTY MAIDS 〔オフサイド〕
エピックソニー ESCA5644=CD(2000年購入)

バンド名は直訳すると‘可愛い子ちゃん’でしょうか(笑)。詳しい事は知りませんが、80年代から活動しているハードロック・バンドの、全編アコースティック・セットによる企画アルバム。ここで、「’39」をカバーしています。やっぱ、アコースティックならこれですよね、何故誰もやらないんだろう?仲々良い仕上がりです。アルバム全体も良いです。90年代に入ってからのアンプラグド・ブームでは、単にエレキをアコギに持ち換えただけ、なんていう似非アコースティック物が出回りましたが、このアルバムではそんなことはなく、アレンジなども見事で嘘偽りのないアンプラグド。実は実力派バンド、と見ました。

WE WILL ROCK YOU c/w MEGAMIX,KEEP ON MOVIN’
/FIVE + QUEEN
BMG 74321 780122=MAXI CD SINGLE(2000年購入)

クレジットでもお分かりの通り、イギリスの新進ボーイズグループFIVEにブライアン、ロジャーが客演しています。人気ボーイズグループと国民的ロックバンドの元メンバーが共演して、そのバンドのレパートリーをカバーする、というのは日本でいうなら嵐と布袋寅泰が共演して「マリオネット」を演奏するようなもんでしょうか(笑)。それはさておき、昨今「ウィー・ウィル〜」をカバーするとラップ調になってしまうパターンが多いですが、これもその例に漏れません。出来としてはまあまあ、でしょうか。ブライアンとロジャーが登場する所だけクイーンになってます(笑)。CD−EXTRAでプロモが見れます。

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