横浜FCよろしく!

プロローグ
(NOTE 1999.12.8)


 僕は横浜FCのソシオ会員である。会員番号もちゃんとある(bX70)。
横浜FCとは何か、ソシオとは何か、聞いたことのない言葉がいきなり
出て来て訳分かんない人も多いと思うので、まずその辺から説明しましょう。

 横浜FCとは、横浜フリューゲルスのサポーターの方々が中心となって
旗揚げしたサッ カーのクラブチームである。思いおこせば、1998年10月末、
当時Jリーグの横浜フリュ ーゲルスは親会社の経営不振を理由に
横浜マリノスに吸収合併されることが決定した。 正に寝耳に水、の発表だった。
フリューゲルス贔屓とはいえ、試合はほとんどTV観戦だっ た
(TVKが入るので、フリューゲルスの公式戦はほとんど見ることが出来たのだ)
という僕 にとってさえ、かなりショッキングなニュースだったのだから、
熱心なサポーターの人達に とっては、目の前が真っ暗になるような
衝撃的な出来事だったはずだ。

 考えてもみて下さ い、プロのスポーツチームが無くなる、なんてこと
想像できますか? 
そこの巨人ファンのあなた、読売ジャイアンツが無くなってしまうなんて、
考えたことあります?
名前が変わるとか経営母体が変わる、とかじゃなくてチームがひとつ消滅
してしまうのですよ。
巨人は黒字経営だからそんなことあり得ない、だなんてそういう次元の話を
しているのではないんですが、とにかく大抵の人はそんなこと考えたことも
なかったはずだ。実際、僕もそうだった。
何年か前、同じJリーグの清水エスパルスの経営危機が伝えられ、
チームの存続が危ぶまれたことがあったが、その時は出資会社が変わって
なんとかエスパルスは生き残った。
いくら一時期程の人気がないJリーグとはいえ、プロのチームを簡単に
潰すことは しないだろう、と僕は思い込んでいた。でも、そうではなかったのだ。
僕は甘かった。

 所詮、企業スポーツチームである。企業の都合でどうにでもなってしまうのだ。
そこでは、そのチームが好きで、試合を見に行くことを楽しみにしている
多くのファンの存在など無視されている。こんなひどい話があるだろうか。
確かに、僕のようなTV観戦中心のファンが、スタジアムに足を運べば、
観客動員も少しは増え、収入も確保できてチームは存続できて
いたのかもしれない。その点は僕も猛烈に反省した。
だけど、それだけではない。
日本の企業がスポーツチームを持つことを、自社の宣伝としか
考えていないのであるから、
広告効果が無くなればチームは必要なく、捨てるも潰すも企業の自由なのだ。
フリューゲルスの一件でそのことはよく分かった。そして、僕は思った。

「好きなチームは自分たちで守らねば」

 サポーターの方々による存続運動も虚しく、フリューゲルスの消滅が
正式に決まってから、ならば自分達の手で市民チームを発足させよう、
ということで横浜FCが誕生した。
その時ソシオ制度を導入することが発表されたのだが、
このソシオ制度とは、早い話が一般市民がチームの運営資金を出資し、
経営にも参加できるシステムである。
日本ではあまり例がないが(清水エスパルスやコンサドーレ札幌では、
ファンがそのチームの株を持つ仕組みになっているらしいが)、
ヨーロッパではそういうクラブは結構あるらしい。
スペインのバルセロナなどもソシオ制度で経営されてるとのことだ。

で、その話を聞いて僕はソシオ会員になることを決意した。
自分達のチームを作るためなら、協力できることは何でもしよう、
と思っていたからだ。
僕と同じことを考えていた人はたくさんいたようで、
横浜FCは1999年スタートした。
初年度からJFLに準会員として加盟でき、4月25日横浜国際競技場で
行われたJFL1stステージ第一節では、なんと一万人以上の観客を集めた。
僕もこの試合、見に行ったのだが、スタンドを見て感激してしまった。
フリューゲルスのファンが大勢いたこと、そして何よりも市民チームとして
スタートした横浜FCを応援する人達がたくさんいる、ということが
嬉しかった。
その後のホームゲームも、試合のたびに会場が変わり、
そのキャパシ ティによって観客数が違ったけど、どこもメインスタンドは
必ず満員だった。
日本もまだまだ捨てたもんじゃない。欧米ほどではないにしても、
サッカー好きは多いのだ。
経済的な面では大変なようだが、横浜FCを支えるファンが
たくさんいるのだから前途は明るいと言っていいのでは。
これらも会員は増えるだろうし、増やすように頑張っていこう。

 横浜FCの現在の所、最大の目標はもちろんJ1リーグ昇格だろう。
越えるべきハードルは たくさんある。だけど、絶対実現できるはずだ。
夢みたいなことを言ってる、と思うだろうが、市民チームを熱望する
多くのファンがついている限り、決して不可能ではない。
選手もスタッフの方々もあきらめずに、
この夢を実現して欲しい。不良会員の僕だが、出来る限りの協力は
惜しみません。
また、このページを見てくれた人の中に、興味を持ってくれる人がいたら
すぐ横浜FCオフィシャルサイトへアクセスしてみて欲しい。
どうかよろしくお願いします。
  

横 浜 F C は み ん な の 手 で 作 る チ ー ム で す