みんなの名盤

投稿No.114 イアラさんの

ロックの道は1日にしてならずぢゃ
−1990年編−


1990年

大変長らくお待たせしました。(誰も待ってませんって)

国内でアナログが生産されなくなった初年度はアメリカでラップの嵐が吹き荒れた。
シングルこそまだバニラ・アイスが1位になった程度だが、アルバムはMCハマーとバニラアイスがそれぞれ21週間、16週間と1位を独占するという異常事態が発生。
翌年にはチャートの集計方式が変わってしまい、チャートには見渡す限りラップ・アーティストばかり。。。
ロック勢はほぼ壊滅に近い状態でこの年はブラック・クロウズ、エクストリーム、AC/DC、ハートらが活躍してくれたおかげで、かろうじてロックの灯は消えなかったのだ。(笑)

年間ランキングでは、シングルがウィルソン・フィリップスの「ホールド・オン」が、アルバムがジャネット・ジャクソンの「リズムネイション1814」がそれぞれ首位を獲得。
ウィルソン・フィリップスはデビュー曲が1位になっただけでなく、年間ランキングでも1位というのは、あの偉大なる一発屋ナック以来のこと。
ジャネットはご存知偉大なる変人、キング・オブ・ポップスのマイケルの実妹。兄妹で年間1位はもちろん史上初。アルバムからは7曲がシングル・カットされ、全てトップ10入り。うち4曲が1位になるという、どうでもいい状態。

この年の主なヒット曲とアルバムは次の通り。

シングル
ホールド・オン/ウィルソン・フィリップス 1位 他にリリース・ミー 1位 
ヴィジョン・オブ・ラブ/マライア・キャリー 1位 他にラブ・テイクス・タイム 1位
愛のぬくもり/ロクセット 1位 他に危ないお前 2位
ヴォーグ/マドンナ 1位 他にキープ・イット・トゥゲザー 9位
アナザー・デイ・イン・パラダイス/フィル・コリンズ 1位(発売は前年) 他に雨にお願い 3位ドゥー・ユー・リメンバー 4位 ウェイ・トゥー・ヘブン 4位
ブレイズ・オブ・グローリー/ジョン・ボン・ジョヴィ 1位
ウィズアウト・ユー/マイケル・ボルトン 1位 他にラバーズ3位 マイ・フィート・アゲイン 7位
甘い誘惑/ポーラ・アヴドゥル 1位 恋するままに 3位
エスカペイド/ジャネット・ジャクソン 1位 他にブラック・キャット 1位 ラブ・ウィル・ネバー・ドゥー 1位 リズムネイション 2位 カム・バック・トゥー・ミー 2位 オールライト 4位
愛していたい/ハート 2位
ステップ・バイ・ステップ/ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック 1位
ジェイニーズ・ガット・ア・ガン/エアロスミス 4位 他にホワット・イット・テイクス 9位
愛の哀しみ/シンニード・オコナー 1位
ポイズン/ベル・ビヴ・デヴォー 3位 他にドゥー・ミー! 3位
アイス・アイス・ベイビー/バニラ・アイス 1位

アルバム
バット・シリアスリー/フィル・コリンズ 1位(発売は前年)
ソウル・プロバイダー/マイケル・ボルトン 3位(発売は前年)
マライア/マライア・キャリー 1位(翌年)
ニック・オブ・タイム/ボニー・レイット 1位
蒼い囁き/シンニード・オコナー 1位
ブリゲイド/ハート 3位
ウィルソン・フィリップス/ウィルソン・フィリップス 2位
アイム・ブレスレス/マドンナ 2位 他にウルトラ・マドンナ・グレイテスト・ヒッツ 2位
シェイク・ユア・マネー・メイカー/ザ・ブラック・クロウズ 4位
ポルノグラフィティ/エクストリーム 10位
レイザーズ・エッジ...AC/DC 2位
プリティ・ウーマン/オリジナル・サウンドトラック 4位
プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム/MCハマー 1位
アイス・アイス・ベイビー/バニラ・アイス 1位

と、まぁ。これぐらいにしておきましょう。

さて、オーナーさんの10選との比較ですが、この年は「ポルノグラフィティ」「ウィルソン・フィリップス」「アイム・ブレスレス」の3枚が一致しました。
残り7枚は「エヴリバディ・ダンス・ナウ」「リッスン・ウィズアウト・プレジュディス vol.1」の2枚は持ってるんですが、あとの5枚は未聴であります。
90年代になって大きく嗜好が変わってきた感があります。(笑) デュラン・デュランは前作までは買ってたのですが、「リバティ」からは聴いてないものが多いかな。別に売れてないから買わなかったという訳でもなく、ただ発売を知らなくて後で買おうと思ってたら、そのまま忘れて現在に至るものが少なくないですねぇ、この時期は。(笑)


1. Shake Your Money Maker/The Black Crowes
http://www.amazon.co.jp/Shake-Money-Maker-Black-Crowes/dp/B000002L04/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=music&qid=1218961828&sr=1-4
サザン・ロックと正統派ブリティッシュ・ロックン・ロールを下敷きにした彼等のデビュー盤。ベテランの風格漂うシンプルなロックン・ロールは当時ラップ勢に侵略されつつあった音楽市場を救う。US4位


2. Brigade/Heart

http://www.hmv.co.jp/product/detail/84727
85年の傑作「ハート」以来の路線が続いてシングル・ヒットも出しているがこれも安心して聴ける1枚。バラードがちぃと多いけど、まぁ、許しましょう。初回盤はスウェードのケースに入っていてCDシングルが付いていた。US3位


3. Pornograffitti〜Extreme II/Extreme

http://www.hmv.co.jp/product/detail/6512
スーパー・ギタリスト、ヌーノ・ベッテンコートを擁する通称「ファンク・メタル」と呼ばれる彼等の2nd。ホーン・セクションあり、ファンク・カッティング、アコースティックと多彩なセンスが溢れる傑作。US10位

4.  Mariah Carey/マライア...Mariah Carey
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4744
世界の歌姫マライアのデビュー盤にして世界的大ヒット作。思えばデビュー前から話題になっていて、発売が待ち遠しかったなぁ。(トオイメ) 未だに第一線で活躍してるとは誰が想像しただろうか。US1位(11週)


5. Wilson Phillips/Wilson Phillips

http://www.hmv.co.jp/product/detail/26474
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン、ママス&パパスのジョン&ミッシェル・フィリップスの娘たち3人で結成された話題性だけでも売れそうなアルバム。(笑) しかしハーモニー・ワーク抜群でメロディも美しい傑作ですぞ。US2位


6. Crazy World/Scorpions

http://www.hmv.co.jp/product/detail/169551
アメリカで録音されたせいかかなりアメリカンなメタルになってる感がある。チャート的には振るわなかったのが残念だけど、名バラード「ウィンド・オブ・チェンジ」の印象が強い。それが蠍団らしくないような気がしないでもない。(苦笑) US21位


7. The Razors Edge...AC/DC

http://www.hmv.co.jp/product/detail/1988996
トップの「サンダーストラック」を聴いただけでKOされました。カッコよすぎ。かと言って決してそれだけと言う訳でもなく全盛期にもヒケをとらないAC/DC節満載。US2位


8. I'm Breathless/Madonna

http://www.hmv.co.jp/product/detail/167663
マドンナが出演した映画「ディック・トレイシー」のサントラ盤と勘違いしてしまいそうだが、これはそのイメージ・アルバム。彼女にしてはかなり異色の作品だがミュージカル風の作りは意外とイケている。当時は賛否両論だったが。US2位


9. Pretty Woman/Original Soundtrack

http://www.hmv.co.jp/product/detail/168685
リチャード・ギア&ジュリア・ロバーツ主演の映画のサントラ盤。映画はよくあるシンデレラ・ストーリーなので置いておいて、本作はタイトル曲やロクセットのヒット曲だけと思われがちだが、なかなか多彩な顔ぶれが揃っている。US4位


10. The Immacrulate Collection/ウルトラ・マドンナ・グレイテスト・ヒッツ...Madonna

http://www.hmv.co.jp/product/detail/13683
まず邦題にビックリのマドンナ初のシングル・ヒットを集めたベスト盤。しかも嬉しい新曲2曲も収録。さすがにマドンナだけあって「あれがない、これもない」のは仕方のないところ。US2位


オマケ・シングル10選


  1. What It Takes/Aerosmith
  2. Love Takes Time/Mariah Carey
  3. Oh Father/Madonna
  4. Vogue/Madonna
  5. It Must Have Been Love/愛のぬくもり...Roxette
  6. All I Wanna Do Is Make Love To You/愛していたい...Heart
  7. Nothing Compares 2 U/愛の哀しみ...Sinead O' Connor
  8. Hold On/Wilson Phillips
  9. Downtown Train/Rod Stewart
10. Justify My Love/Madonna



MFCオーナーの感想
待ってました! イアラさんのベスト・アルバム企画、復活です!

イアラさんもおっしゃってますけど、この年を境に色々と音楽業界も変わりました。ラップ・アーティストが大ヒットを飛ばし始めたのも、この頃からだったような^^; 個人的には、FMfanに掲載されていたビルボードのチャートを見ていたので、何が売れているのか、は知ってましたけど、聴いた事はない、という曲・アーティストが増え始めました。

それと、あくまで個人的意見なんですが、1990年以降、各年毎にどんな動きがあったのか思い出せない、言い換えれば、毎年毎年同じような感じで、刺激も何も失くなってしまったような気がします。チャートの顔ぶれも、あまり変わらなくなりましたし。そういう点では、ラップ系一発屋たちの活躍は貴重です(笑) MCハマーなんて、一時期はCMにも出るくらいでしたけど、第二弾は売れなかったようですしね。そういう人たちがいないと、1990年は何があったか、なんて思い出せないです。偉大なる一発屋に感謝(爆)

個人的には、前年あたりから、今ヒット中のものより、廃盤になっていた過去のアルバムが、続々とCD化されたので、そっちばかり買っていたような...^^;
あと、ボックスセットが色々と発売されましたね。

さて、イアラさんの10選ですが、マドンナの2枚とエクストリーム、マライア・キャリーとウィルソン・フィリップスのデビュー盤、合わせて5枚しか聴いてません。ただ、巷で評判になっていたのは知ってました。聴いてないだけで^^;
マライアの1stは、7オクターブの声を持ち作曲からプロデュースまで手掛ける新人の美人歌手、と評判だったので、買ってみました(笑) 残念ながら、この1stは特にいいとは思いませんでしたが、以後マライアのアルバムは必ずチェックするようになります。ほとんどレンタルでしたけど(苦笑)
デュラン・デュランの『リバティ』は、店頭で見かけるまで知りませんでした。少々地味かもしれませんが、よりブラックに接近した傑作です。この時は正式メンバーは5人でした。ま、中古屋等で見かけたら、聴いてみて下さい。案外いいじゃん、と思われるはずです(笑)

あれこれ語りたいのですが、1990年がどんな年だったのか、記憶が薄いです。ま、個人的には沈んでた年だったし(爆)

という訳で、コメント短くてすいません(笑) 次回1991年もよろしくです。


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