みんなの名盤

投稿No.094 イアラさんの

ロックの道は1日にしてならずぢゃ
−1973年編−


1973年

イギリスでは前年のグラム・ロック・ブームが下降していき、Tレックスはチャート上位から姿を消すようになる。対するデヴッド・ボウイは名作「アラジン・セイン」を発表し、初のチャート1位を獲得したばかりかこの年の年間ランキングでも見事に首位を獲得。以後イギリスでの人気を不動のものとする。
そのイギリスで後に国民的人気グループとなるクイーンがデビューしたのがこの年。15年間チャート入りし続けたモンスター・アルバム、ピンク・フロイドの「狂気」が発表されたのもこの年のことだった。

年間チャートではシングルがトニー・オーランド&ドーンの「幸せの黄色いリボン」が、アルバムはウォーの「世界はゲットーだ!」がそれぞれ首位を獲得。
シングル部門はカーペンターズ、エルトン・ジョン、ジム・クロウチ、スティーヴィー・ワンダー、トニー・オーランド&ドーン、シカゴ、ポール・マッカートニー&ウイングス、ウォー、ヘレン・レディ、スティーリー・ダンらが、アルバム部門ではエルトン・ジョン、ディープ・パープル、シールズ&クロフツ、ムーディ・ブルース、ビートルズ、キャロル・キング、ローリング・ストーンズ、ジョン・デンヴァー、ジェスロ・タルらが活躍。


1. Lark's Tongues In Aspic/太陽と戦慄...King Crimson
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1779692
フリップ、シンフィールドのコンビによるクリムゾン・スタイルを根底から変えてしまった1作目。UK20位、US61位

2. Quadrophenia/四重人格...The Who
http://www.hmv.co.jp/product/detail/941605
ロック・オペラ第2弾。我が国でこれほど過小評価されている名盤もないだろう。。。UK2位、US2位

3. Now And Then/Carpenters
http://www.hmv.co.jp/product/detail/569891
「イエスタデイ・ワンスモア」が収録されていることで知られる作品だがB面(死語)のオールディーズ・メドレーの素晴らしいことと言ったら。US2位

4. Presavation Act1/プリザヴェイション第1幕...The Kinks
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2557431
悲劇の名盤「Village Green〜」の続編となるロック・ミュージカル。ホーン・セクションや女性コーラスも正式に加えたレイ先生のやりたい放題。(笑)UKチャート・インせず、US171位

5. American Graffiti/Original Soundtrack
http://www.hmv.co.jp/product/detail/234028
ジョージ・ルーカス監督自ら選曲したという古き良きアメリカを感じさせてくれる2枚組サントラ盤。もちろん映画も好きです。(笑) US10位
 
6. Queen/戦慄の王女...Queen
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1087278
本国ではゴミ扱いだったクイーンのデビュー作。UK24位、US83位

7. Goodbye Yellow Brick Road/黄昏のレンガ路...Elton John
http://www.hmv.co.jp/product/detail/411431
この時期本国よりもアメリカで絶大な支持を得たエルトンの傑作2枚組。UK1位、US1位(8週)

8. The World Is A Ghetto/世界はゲットーだ!...War
http://www.amazon.co.jp/World-Ghetto-War/dp/B0000032UW/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=music&qid=1202029349&sr=1-2
エリック・バードンの手を離れたウォーの1作目はアメリカで大ヒット。US1位(2週)

9. Berlin/Lou Reed
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1264954
もーほーの・・・(もういいって) 

10. Houses Of The Holy/聖なる館...Led Zeppelin
http://www.hmv.co.jp/product/detail/189048
集大成の後は再び実験的なサウンドを追求する5枚目の作品。UK1位、US1位(2週)


オマケ・シングル10選

  1. Sitting In The Midday Sun/日なたぼっこが俺の趣味...The Kinks
  2. Top Of The World/Carpenters
  3. Goodbye Yellow Brick Road/Elton John
  4. Mind Games/John Lennon
  5. Give Me Love/George Harrison
  6. Angie/悲しみのアンジー...The Rolling Stones
  7. Yesterday Once More/Carpenters
  8. My Love/Paul McCartney & Wings
  9. Killing Me Softly With His Song/やさしく歌って...Roberta Flack
10. Keep Yourself Alive/炎のロックン・ロール...Queen


1位を除けば有名曲ばかりですネ。(笑)



MFCオーナーの感想
イアラさんのベスト・アルバム企画、いよいよ1973年編ですが、1972年の時にも書きましたが、ここいらも僕にとってはリアルタイムみたいなもんです(笑) とはいえ、イアラさんのセレクトの中には、残念ながら愛聴盤は少ないですけど^^; 『狂気』が出た年なのにセレクトされてない、というのは、やはりイアラさん独特のこだわりでしょうか?(笑)
『アメリカン・グラフィティ』そういえば、1973年だったんですね。当時、僕は小学校5年生でしたが、この映画及びサントラ盤が評判になったのは記憶してます。その頃住んでいたのは名古屋でしたが、毎週土曜日の夕刊に、名古屋の大手レコード店のその週よく売れたレコードのベスト5が掲載されてまして、洋楽部門で『アメリカン・グラフィティ』のサントラも何週間かランクインしていました。父親の持っていた古いレコードの中から、ビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」を見つけて気に入ってしまったのも、確かこの頃です。ハーモニカもろくに吹けず、学校の音楽の授業が嫌いだった小学生は、着実に洋楽への扉を開け始めていたのでした(爆)
余談ですが、この土曜日の夕刊のローカルなヒットチャートで、後々カーペンターズ、オリビア・ニュートン・ジョン、ジョン・デンバー、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリンそしてクイーンといった名前を知るようになりました。シングルで「吼えろ!ドラゴン」なる、ミョーなタイトルを見たのも記憶に残ってます(笑) 
クイーンのデビューもこの年なんですね。おませな小学生は、この頃からクイーンやツェッペリンを聴いてたらしいですが(笑)、僕がクイーンのファンになるのは、この2年後、「ボヘミアン・ラプソディ」を聴いてからです。そういえば、何故か、レッド・ツェッペリンというのはソロ・アーティストだと、長い事思ってました。どうしてでしょうね(笑)
エルトンに関しては、この『黄昏のレンガ路』はあまり好きではないです。だけどこの頃、年に2枚のペースでアルバムを作っていたエルトンの創作力は、正にピークだったでしょうね。後年、エルトンやバンドのメンバーが当時を振り返って、状況も分からず無我夢中で作っていた、朝曲が出来て午後録音する、という生活をずっと繰り返していた、しかもそれが売れた、と語っていますが、なんというか、凄い時代だったのだなぁ、と思います。さすが高度成長期(意味不明)
という訳で、次回もよろしくお願いします。


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