みんなの名盤

投稿No.065 にゅーめんさんの

ロックンロールビートルズ

ロックンロールバンドとしてのビートルズの魅力を堪能できるアルバムを5枚選んでみました。
デビュー前から雑食とも言える幅の広い音楽性をもっていた彼らですが、中心となったのはロックンロールのカバーであり、デビュー後も根底にはそれがあったと思います。
ここではビートルズの原点とも言えるビートルズ流ロックンロールの魅力が味わえるアルバムを5枚選んでみました。
そうすると、ライブ録音、あるいはライブ録音に近いアルバムばかりになりましたが…。

「Please Please Me 」
言わずと知れたデビュー・アルバムです。
ここには連日クラブで演奏していたハードな演奏が、真空パックに閉じ込められたような臨場感で聴くことが出来ます。
それもそのはず。
当時、得体の知れない若者に長期間スタジオを貸し出すことが出来ず、たった1日でレコーディングされたのでした。
つまり、ほとんどスタジオ・ライブに近い状態での録音。
しかしこれがライブ・バンドだったビートルズの魅力を封じ込めるのに、もっとも有効な手段だったのでした。

「The Beatles」
通称「ホワイト・アルバム」。
メンバーそれぞれが好き放題やったごった煮アルバムです。
だから様々なタイプの音楽がグチャグチャに収録されてますが、逆にスタジオで丹念に作りこまれた「サージェント・ペパー〜」などよりもロック色が濃いと思いません?
ここら辺に、彼らの根底にあるのはやっぱりロックンロールなんだなって感じるのです。

「Let It Be…Naked」
フィル・スペクターのオーヴァー・ダブのないシンプルなネイキッド・バージョンを選びました。
こちらのほうがライブ感があってロック色が濃いですね。
たしかに長年聴きなれたオリジナル盤のほうも魅力あるのですが、ロックンロールに拘るとこっちです。
結局、出生がロックンロールであるため、やっつけ仕事的なレコーディングとなるとこういう色が出てしまうのかも。

「The Beatles Live At Hollywood Bowl」
現在も尚廃盤でCD化がされていないビートルズ全盛期のライブ・アルバムです。
一番アイドルとして女の子に追いかけられていた時期ですが、ライブでの演奏はまさにロックンロールです。
大歓声の中、必死でシャウトする姿が目に浮かんできますね。

「The Beatles Live At The BBC」
私は長い間、劣悪音質のスタークラブでの演奏が高音質で聴けたらいいのになって考えておりましたが、まさに夢が叶ったようなアルバムが発売されて狂喜して買いました。
まさに無名時代に演奏されていたような荒々しいロックンロールです。
演奏にミスが多いとか、そんなことはどうでもいいのです。
若さ溢れる演奏に必要な、勢い、熱気、情熱が全て凝縮されてライブ・バンド・ビートルズの魅力がぎっしりつまっているのでした。



MFCオーナーの感想
にゅーめんさん、初投稿ありがとうございます。これからもよろしくお願いします m(_ _)m
さて、タイトルが「ロックンロールビートルズ」とくれば、思い出すのは、1976年に出た編集盤『ロックンロール・ミュージック』です。内容については、今さら説明する必要はないでしょうが、カバー・オリジナル問わず、ビートルズのロックンロール曲を集めて収録し、ビートルズを“ロックンロールバンド”としての側面から捉えたアルバムですね。曲目については、はっきりと覚えていませんが^^;、「ロックンロール・ミュージック」「ロング・トール・サリー」「ディジー・ミス・リジー」といった定番のカバーから、なんと「ヘルター・スケルター」までを盛り込んだ内容でした。既発表に何も手をつけずに並べたアルバムでしたが、ある意味では最もビートルズらしい部分を凝縮した好盤だったと思います。
さて、にゅーめんさんがセレクトして下さった、ビートルズの“ロックンローラーな”アルバムたち、物議を醸した『Naked』と『Live At BBC』は残念ながら未聴ですが、残りの3枚は僕もよく聴きましたね。『Please Please Me』は、実は前述の『ロックンロール・ミュージック』を録音したテープがなくなってしまったので、それに最も近い雰囲気のアルバムを聴きたくて、友人に借りてきた記憶があります。『Hollywood Bowl』は、歓声が凄くて演奏が引っ込んでる感じですが(笑)、大観衆を前にしてもビビることなく、どっしりと構えてエネルギーに溢れた演奏をしていたのには感心しました。やはり、デビュー前にハンブルグで鍛えられた経験は伊達ではないのですね。『ホワイト・アルバム』は大好きな一枚でありますが、こちらはロックンローラーというより、何でもありのビートルズといった感じで聴いてました。もちろん、「Back In The USSR」なんてロックンロール曲もめちゃくちゃカッコいい訳ですが。
と言ってるうちに聴きたくなってきました(笑) 『ロックンロール・ミュージック』当時のフォーマットで再発されないかなぁ(笑) 『アビー・ロード』もいいけど、原点回帰を試みた『レット・イット・ビー』もいい。やはり、ビートルズはロックンロールが似合う、と僕も思います。


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