みんなの名盤

投稿No.045 いまちさんの

突然歌って踊って何が悪い

ミュージカルが好きだ。
ってなことをいうと必ず突然歌って踊って変だ、なんてことをいう人が多いから困ったもんだ。あれが変だ、おかしいというなら全てのエンターテインメントは変でおかしいのである。まあもともとエンタメなんてもともとおかしなもんだが。
そういう訳で勝手に書くことにする。
みんなの名盤というコーナーなので、ちょいと違う気もするけど、サントラなりは発売されているのでご了承願いたい。

レミゼラブル
帝劇でやるたびに何回も足を運んでしまう恐れおおい演目。原作が超特大巨編なので、はしょりまくりというか、大筋のみ追ったストーリーではあるが、演出、盆を使ったスピーディーな舞台転換、そして音楽。全く文句のつけようがない。全編歌、というポップオペラ形式もよし。とにかく歌が素晴らしすぎる。作曲しているときに神が降臨してきた、といっても決していいすぎではないくらいの超名曲の数々、一切捨て曲なし、という恐るべき作品。今年の冬には大阪公演が予定されている。帰省できたら絶対いく。そして泣く。

オリバー
舞台をご存知ない方はマークレスター、ジャックワイルド(小恋コンビ!)が出ているビデオをレンタルして観てもよろしいかと思う。オスカー受賞も納得の出来だ。(ただフェイギンがちょいとアホすぎる感はあるけど)この作品は学生時代サークルで参加したことがあるので結構思い入れはあるほうだ。歌がいいのは勿論なのだが、いかにもロンドンな雰囲気が非常に色濃くでていて趣があるのだ。しばらく日本で舞台はやってないと思うんだが、是非再演を願う。(毎年アニーじゃあねぇ。。。)

ウエストサイドストーリー
映画が超有名なので、映画からはいってくる人は舞台を観たらちょっとがっかりするかもしれない。それ程映画版はカリスマ化してしまった。そしてミュージカル嫌いの人たちが、突然歌う、踊るという代名詞のように格好の標的にされている作品でもある。(これも結構映画の影響だと思う)だからなんなんだ、と開き直ることにしている。これは導入部に書いた通り。
また、その歌、ダンスが素晴らしいものだからね。文句のつけようはないのだな。

ミスサイゴン
先のレミゼラブルと同じスタッフ製作の超大作でポップオペラ形式。本作品はマダムバタフライを基調にしているが、完全なオリジナルストーリーなので構成がかなり考えられている。歌の流れ、舞台の転換、各プリンシパルのソロ曲の配置、舞台にヘリコプターが降りてくるというスペクタクルな見せ場等々。そしてこれまた歌がいいんだなー。作曲のシェーンベルグはほんとに天才だ。しかし、次作のマルタンゲールでは大失敗してしまうのであった。

ウィルロジャースフォーリーズ
上記のミスサイゴンがトニー賞を独占する勢いだったので、ブロードウエイがその対抗として全勢力を叩き込んだ作品。自分はWOWWOWで放送されたのを録画して観た。確かにアメリカならではという印象で、結局最優秀作品賞その他にもいっぱい賞をかっさらっていった。日本人にはわからないネタが多く(大体ウィルロジャースって誰やねん)日本では公演されてない作品ではあるが、確かに作品賞をかっさらっていただけのことはある。トミーチューンが演出したら負けるわな、そりゃ。確か萩本欽一か誰かが本作の選挙キャンペーンのシーンのネタをパクって紅白で披露したハズだ。

スターライトエクスプレス
アンドリューロイドウェーバーという人の作品は確かにいいのだが、日本じゃ劇団四季が独占公演しているので、なかなか観れないのが非常に痛い(はっきりいうと、私は四季があまり好きではないのだ。)本作品は余りにもバブリーだ。実際大阪城ホールに来日公演を観に行ったわけだが、お金かけてんなーという豪華さで弾きこまれてしまった。歌という観点からするとロイドウエーバーにしては少々落ちるがあのでかい会場でローラースケートで走りまくる役者たちを観ているだけで納得してしまう。日本経済が復活したら再演して欲しいものだ。

スペクタクル十戒
今年の3月に代々木第一体育館の千秋楽を観に行った。さすが、フランスやイタリアで爆発的に売れた作品だけのことはある。思わず速攻でサントラを購入した。(仏語、訳わかんねー)
なんといっても歌がいいのと、役者の圧倒的な力量にはほんとにびっくりした。あれでは、日本の所謂ミュージカル役者なんてかわいいもんだ、と本気で思ってしまった。(WWRYで感心しているどころではないのだ)まあ、海が割れるのは案外ショボかったけど、今のところ再演望むランク第一位である。しかしもう無理かもしれない。今回のツアーは多分超大赤字であろうことは想像にかたくない。日本人に十戒というテーマは厳しかろう。しかし私は担当者に大きな拍手を送りたい。まさにグッジョブである。ちなみに劇中のL.I.B.R.Eという歌のイントロはポールの、あの娘におせっかいとメロディーラインが全く同じ。まあパクったわけではないとは思うが。。。

まあその他にもあるのだが、相変わらず長くなりそうなので、この辺で。



MFCオーナーの感想
お待たせしました、いまちさんの投稿第二弾です。いまちさん、本当にありがとうございました。
で、今回のお題はミュージカル。う〜む、実は僕もあまりミュージカル好きでないのです。確かに、「突然歌って踊る」という不自然さもあるのですが、一時期猫も杓子もミュージカルって時代がありましたよね。今とは比較にならないくらい刑期もとい景気が良かった日本では、大企業がスポンサーになったミュージカルが粗製濫造されたように思いますが、その頃カラオケすら歌った事ないような輩までミュージカルやりたがって、ろくに歌えない踊れない状態であるにもかかわらず、いっぱしのミュージカル俳優でござい、みたいな顔してテレビで自慢こいてるのを見て頭にきたりしまして、それでミュージカルがイヤになった記憶があります。所詮、バブリーな成金たちのお遊びなんだ、と。金さえかければいいってもんじゃないんだぞ〜、とミュージカルを大して知らない僕でさえ、声を大にして言いたくなったものでした(笑)
とまぁ、以上は単なる偏見に過ぎないのですが(笑)、実際舞台でミュージカル観た事はありません。それこそWWRYが初めてです。ただ、映画は結構見ました。『メリー・ポピンズ』『雨に唄えば』あたりはフェイバリットです。やはりいいもんはいい。けど、ミュージカルって、かなりの力量が役者たちに要求される訳で、吹き替えを使われたオードリー・ヘプバーンを例に挙げるまでもなく、どんな大スターや演技派だって、歌えない踊れないじゃミュージカルには通用しないのです。それを知ってか知らずか、安直にミュージカルに出たいとのたまう奴らを見てると、やっぱ腹が立つのです(爆)
と、あらぬ方向に話が流れていってしまうので、そろそろ止めておきましょう(笑) いまちさんが挙げられた作品、どれも見た事ないのが残念ですが、いつか機会があるでしょう。偏見も改めないとね(爆)


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