みんなの名盤

投稿No.025 ニセリッチーさんの

私の短い人生と、その音楽遍歴

ハナ肇とクレイジー・キャッツ「無責任大作戦」

それまでクラシックしか聴かなかった(聴かせてもらえなかった?)私が、父の実家で10歳にして
初めて接した歌物。
厳密にはレコードではなくソノシートでしたが、現在完品ですと30万円くらいするそうです。
まもなく父が急死し、見るたびに父を思い出して泣いてしまうので処分してしまったのが今となっては
後悔です。


アリス「アリスZ」

次に歌物を聴くようになるのは”Q盤”ブームの来た高校生になってからで、家が貧乏でお小遣いの
貰えなかった私は、母と復刻版のテープやCDを共有していました。
”秋止符”が好きで、谷村、堀内両氏のソロよりもこのアルバムを最も聴いていました。


カーペンタース「スーパースター」

邦楽の本格スタートがアリスなら、洋楽の本格スタートがカーペンタース。
良質のポップスの素晴らしさを知りました。
低音の気持ちいい歌手は少ないものですが、カレン・カーペンターはその少ないうちの一人です。


中島みゆき「夜を往け」

アリスの次はみゆきさんで、こちらは当時FMでやっていた2本のラジオ番組が入り口でした。
いまだに、みゆきさんのラジオ喋りが口を突いて出てくるから、受験勉強のお供のラジオも侮れません。
”あした”と”君の昔を”が好きでこのアルバムを愛聴しておりました。


イーグルス「ならず者」

ここからは大学時代。
すでに前年のイーグルス復活にあわせて”呪われた夜”以降の3作は聴いておりましたが、
今度は前半3作を1年の間を置いて聴きました。
ちょうど、抑鬱症のとば口にいた頃で、”ならず者”と”サタデイ・ナイト”が沁みて聴いちゃ泣いて
おりました。


サイモン&ガーファンクル「ブックエンド」

抑鬱症で苦しんでいる時に支えてくれた人が、いいからと薦めてくれたのが聴くきっかけです。
「思い出は大切にしなくては。それはあなたが失ったすべてなのですから」という”ブックエンドのテーマ”の
訳詩をそらで言えるほど聴きました。
何度か自殺しかけた私を必死で引き止めてくれたその人のもとを、後足で砂をかけるように去って
しまったのが、当時の精神状態では仕方なかったのかも知れませんが、人生で一番の後悔です。


オフコース「JUNKTION」

横浜に住んでいる人と遠距離恋愛をしていた時期がありました。
私の方がいつも会えぬ寂しさに負けて別れてしまったのですが、ある日、ラジオから流れてきた
”秋の気配”で泣いてしまいました。
その時は、小田さんと鈴木さんが横浜育ちとは知らなかったのですが、何故か横浜の街を
二人で歩いている絵が頭に浮かんできたのでした。
このアルバムでは”HERO”も名曲だと思います(これも聴くと何故か泣いてしまいます)。
2人時代のオフコースが、サイモン&ガーファンクル風だなと思うのは私だけでしょうか。


レインボー「DOWN TO EARTH」

鬱が軽くなってきて、大学も辞め、とりあえず好きなことをしようというので、小さな頃からの
夢だった本屋さんで、3年ばかり働くことになりました。
ある日、手にした”BURRN!”にリッチーさまが出ておられ(ブラックモアズ・ナイトの記事)、
そういえば、リッチーさまは1枚も持ってなかったな、と思って借りてきたのがこのアルバム
(当時は買うよりもレンタルしてきてMDに落としてました)。
一聴した途端にグラハム・ボネットの”制御棒の壊れた原子炉”のような度外れたパワーに
圧倒されすっかり信者になってしまいました。
リッチーさまのみならず、コージー・パウエルやドン・エイリーらを追いかけ始めるきっかけの1枚。
これでもポップというのだからHRの世界の厳しさよ。


クイーン「INNUENDO」

フレディ没後に聴きはじめたクイーンですが、そのきっかけがこのラスト・アルバム。
”ショー・マスト・ゴー・オン”の鬼気迫る熱演に降参しました。
その後もクイーンは、MDへダビングしたものばかりですが、全部一応は聴きましたけれど、
逆から聴きはじめたせいか、80年以降のアルバムのほうが私の性に合っています。


プリンセスプリンセス「LOVERS」

私はラジオから歌い手を好きになることが多いのですが、こちらの皆さんもその一例。
ラジオから流れてきた”パパ”がきっかけで聴かず嫌いから大ファンに変貌を遂げました。
私生活でも、祖父が病気で半身不随になったり、芸予地震でCDのコレクションが相当壊れたりと
色々起こった時期でした。


浜田麻里「Anti−Heroine」

結局、祖父の病はよくならず男手がないため(私一人っ子なので)7年住んだ広島から島根へ
帰ってきました。
何もない所なもので退屈していたのですが、ある日立ち寄った中古CDショップでこのアルバムを
買ったことが、再び音楽への情熱を取り戻すきっかけとなりました。
”company”という曲がとてもよかったのですが、日本でも屈指の歌唱力だと思っている浜田麻里
のような人がこのまま消えていってよいのだろうか、とお節介を思い立ったのが契機となり、
少しでもよい音楽の楽しみを御紹介したい、と音楽をテーマにした自分のHPを作るにいたりました。
そうして、オーナーさまとも知り合えたというわけです。



MFCオーナーの感想
ニセリッチーさん、「映画ファイル」のみならず、こちらにも投稿頂いてありがとうございます。
僕には全く当てはまらないのですが、特定の音楽や曲が、自分の人生の節目や転機の記憶と密接に結びついている、というのはよく聞きますよね(僕の場合はせいぜい、クイーンの『世界に捧ぐ』を買いに行ったのは中学3年の二学期の期末テストが終わった直後だったなぁ、とかそんな程度)。ニセリッチーさんもその例に漏れないようで、コメントを拝読してまして、色々と苦労されてるのだなぁ、としみじみ感じ入ってしまいました。僕が、年を喰ってはいますけど大した苦労をしていないので、余計に大変だったんだなぁ、と思ってしまう訳です。ここにセレクトして下さったアルバム又はアーティストに関しては、ほとんどが僕もよく聴いていたものばかりなのですが、背景にある物が全く違いますので、今回はコメントは差し控えた方がいいかも(笑)
最後のHPを作ろうと思った動機については、僕も同じようなもんです。誰も語ろうとしないから俺がやったる!みたいなのが発端でした。ほんとお節介(爆)でも、確かにニセリッチーさんをはじめとする、多くの音楽好きと知り合えて、音楽の話がたくさん出来て、本当にHPを作ったのは正解だった、と常に思ってます。共に白髪の生えるまで続けていこうではありませんか!(笑)
そんな訳で、大したコメントも入れられなくてすいません。けど、今後共よろしくお願いします m(_ _)m


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