音楽に目覚めた、と言っても、それ以前からテレビの音楽番組など見たりして、 「襟裳岬」はええなあ、とか、「危険な二人」のイントロは変やなあ、とか思っていた のですが、小学生の頃、「レコードを買いに行く」という受け身から攻撃への音楽の 接し方に転換させてくれたアーティストたちです。このサイトでは今まであまりふれられ ていなかった所ですね。ただ、オーナーはこの時代もふれたくてたまらないと思って いるはずです。たぶん。アルバムと言うより人という点で選んでみました。 「人類」河島英五とホモ・サピエンス 河島英五が弟を含む4人で結成したバンドのデビュー作。21世紀に確実に残るで あろう名曲「酒と泪と男と女」は、酒も女も知らない小学生の私にお年玉をはたかせて まで買わせた一枚。自己への矛盾、人への矛盾、社会への矛盾が「なにかいいこと ないかな」「てんびんばかり」「さよなら」で爆発します。しかし、けっして不満を叫ぶだけ に終わっていないところがしみてきます。酒も泪も女も知った今、残るは男だけとなり ました。 「ハイ・ファイ・ブレンド」ハイ・ファイ・セット ベスト盤。曲のほとんどが荒井由実です。いい曲にうまい歌とコーラスが絡まると、 洗練された大人のポップスの出来上がりです。「フィーリング」「卒業写真」などしっとり とした曲もよいのですが、「ファッショナブル・ラヴァー」や「フィッシュ・アンド・チップス」 などのコーラスを全面に出した、ちょっとアップテンポの曲こそが彼らの真骨頂です。 日本人を感じさせないグループでした。麻薬で捕まっても簡単に復帰している歌手が 多くいますが、彼らこそ復活して欲しいですね。 「すべて君たちのせいさ」チューリップ 全編ビートルズのカバーというかコピーというか。どうしてもやりたかったんでしょう ね。ジャケットも様々な漫画家がメンバーの似顔絵?をちりばめて、訳わかりません。 元々彼らのアルバムはコンセプトやお遊びを入れることが多いのですが、これは趣味 で作ったとしか思えません。「ヘイ・ジュード」のリフレインなどもやりたい放題です。 それだけにバンドをやってる人には親近感がわく一枚です。 |
MFCオーナーの感想 |
忍者さん、二度目の投稿ありがとうございます。 いやしかし、この辺ヤバいんですよ、色々思い出す事が多くて。コメントも長くなってしまいそう(爆)。 ここに挙げられている3組のレコードはいずれも、1976年前後に出た物と記憶しています。この頃僕は中学生で、洋楽に熱中する反面、ラジオのベスト10番組などで歌謡曲もチェックしていました。この人たちは、その当時の僕から見て、洋楽的エッセンスで日本語の歌を歌う、いわば先端の人だったのです。あの頃も歌謡曲は好きじゃないけど歌詞の分からない洋楽もいやだ、という人がこれらのアーティスト(もちろん、ユーミン、オフコースあたりも含む)を聞いていたように思います。今聴いてみると、今のJ−POPとは違い、かなり歌謡曲的なものも感じるのですけどね(悪いと言ってるのではありません)。 河島英伍を初めて見たのは、東京音楽祭の予選(ゴールデン・カナリー、とかなんとか)でした。ピアノの弾き語りでバンドもつけず、「酒と泪と男と女」を歌ってました。フォークとは違う武骨さがあり、結構ショックを受けたのを覚えています。ハイ・ファイ・セットは「フィーリング」のヒット以後、よくTVで見たものです。本当に当時の感覚ではお洒落で垢抜けてました。1986年頃、一度だけハイ・ファイ・セットのコンサートに行った事あります。チューリップは友人にファンがいて、ほとんどのアルバムは聴かされました。何故か、今チューリップというと「サボテンの花」なんですが、この曲よりもっと良い曲があったと思います。「風のメロディ」とか「悲しきレイン・トレイン」とか...。初めて日本語の‘ポップス’をヒットさせたバンドとして、もっと評価されても良いのでは。 ま、とにかく、まだまだ書きたい事がありますが、この辺で。忍者さん、次の飲み会で続きやりましょう(笑) |