MFCオーナーの映画ファイル

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あるいは裏切りという名の犬(2004年・フランス)
36 QUAI DES ORFEVRES
監督: オリビエ・マルシャル
音楽: アクセル・ルノワール 、エルワン・クルモルヴァン
出演: ダニエル・オートゥイユ 、ジェラール・ドパルデュー 、アンドレ・デュソリエ、ヴァレリア・ゴリノ
     ロシュディ・ゼム 、ダニエル・デュヴァル 、ミレーヌ・ドモンジョ

これは、映画館ではなく、先日レンタルビデオ屋から借りてDVDで見たのですが、この時に同じ新作として棚に並んでいたもう一つの作品の前で、私はしばらく迷いました。

・・どっちを先に見ようか?・・
刑事の顔をしたマフィアとマフィアの顔をした刑事が主人公の映画「ディパーテッド」も面白そうだ。しかもそれはレオナルド・ディカプリオとマット・デイモンというイケメン二人。
一方、『あるいは裏切りという名の犬』の表紙は、髭とシワだらけの中年男二人。
しかしその表情には人間味溢れる男臭さが漂っている。ディカプリオくんたちにはあと20年はかかるであろう年輪だ。
結局、監督が元警察官、当時の事件や実在の人物に基づき映画化!という台詞にも好奇心をかき立てられ、私の手は、先に『あるいは裏切りという名の犬』を掴んだのでした。

さて、この映画、冒頭から、老齢の飲み屋のママがギャングにいきなり顔をボコボコにされてしまったり、この人達って警官なの?と疑うようなハチャメチャな飲み会のシーンが展開されますが、最初からよ〜く観ていないと、きっちりと伏線が張られています。

ストーリー的には、人情主義のレオ・ヴリンクス Vs 権力志向のドニ・クランという二人の刑事の抗争で、おそらく、普通は署内の人望も厚いレオ・ヴリンクスに大いに肩入れしてしまうと思います。
実際私もそうでした。
汚い手を使って強奪事件の責任を逃れたドニに対して、ロベール長官が言ったセリフ、
「裏社会では、君のような男は駐車場で死ぬ。頭を撃たれて」に、思わず「そーだ!そーだ!やーい」と嬉しがった私ですから。
でも現実的に言うと、多分それは、長官の肩越しからアッカンベーをしながら小声でしか言えなかったりするだろうなと思うわけで・・・。
ロベール長官も公では自分の保身の為に、そんなドニの責任逃れを黙認してしまうわけで・・・。
つまり、会社組織や競争社会の中で生きていくには人情主義だけではどうにもならない。だけど同時に、そんな汚い手を使ってでもトップにのし上がっていくドニの孤独感というか、後ろめたさや空しさみたいなものも深く感じ入ってしまったりもします。
この映画では、そんな二人の男の悲劇が重く哀しく伝わってきます。

ラストシーンがまたとても印象的なのですが、暗黒の犯罪劇を思い知ると同時に、そういう会社組織のどうにもならない事に対する、救いを感じ受けます。
だけどその救いは、無情という名の風に吹かれてくるような感じなんですけどね。

なんか久々に「良い映画観たなぁ」って思っちゃいました。^^

<Sweetさん 投稿日2007.6.21>


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ラブソングができるまで(2007年・アメリカ)
MUSIC AND LYRICS
監督: マーク・ローレンス
音楽: アダム・シュレシンジャー
出演: ヒュー・グラント、ドリュー・バリモア、ブラッド・ギャレット、クリステン・ジョンストン、
    キャンベル・スコット、ヘイリー・ベネット

1980年代に一世を風靡したポップスターが、今をときめくスター歌手に曲提供を依頼され、再起を賭けてパートナーと曲作りに励む、というストーリー。かつてのポップスターをヒュー・グラント、彼の家に植木世話係として出入りするうち、曲作りのパートナーとなる女性をドリュー・バリモアが、それぞれ演じている。全く知らなかったのだが、この二人、今やハリウッドを代表する喜劇俳優なのだそうだ。ヒュー・グラントの映画を見るのは初めてだし、ドリュー・バリモアにしてもコメディエンヌというイメージはなかったので、少々意外に感じたけど、映画自体は肩が凝らず楽しい内容だ。デートに最適ですよ(笑)

主人公のヒュー・グラントが、80年代に大人気のポップスターだったという設定であって、洋楽ファンならニンマリとしてしまうアイテムが、あちこちに散りばめられている。なんといっても、白眉は映画の冒頭で流れる、ヒュー・グラントが在籍した“POP”というバンドのプロモーション・ビデオであろう。これが、衣装といい曲調といい構成といい、まさに80’sそのもの、という作りになっているのだ。笑ってしまうくらい。バンドの演奏シーンと三文芝居が交錯するビデオを見てると、ほんと20年前にタイムスリップした気になる。また、懐かしのポップスターを集めたテレビ番組への出演を、ヒュー・グラントが打診される場面では、当時のポップスターたちの実名が出てきて、これまた笑ってしまう。80’sもすっかり、“今は昔”なのだ。

前述したように、ヒュー・グラントは、かつては人気者だったけど、現在は第一線から後退し、昔の名前でショーをこなす生活をしている役なのだが、決して悲壮な雰囲気も自棄になっている様子も感じさせず、ごくフツーに生きているうような感じがするのがいい。「オレだって昔は...」みたいなのが全くないのだ。見ている方も救われる(笑)

そんなヒュー・グラントに曲を依頼するスターというのが、ヘイリー・ベネット演じるコーラである。ヘンな性格(笑)という役どころだけど、なかなか可愛くて適度にセクシーでよろしい(笑) 一体、このヘイリー・ベネットという人は何者なんだろうか。この映画だけで終わってしまうのではなく、さらなる活躍に期待したい。

劇中、ヒュー・グラントが作曲して歌う曲が何曲か流れるが、これらが分かりやすいメロディの曲ばかりで、いかにも80’s的なのである。実際に作ったのは、アダム・シュレシンジャーというファウンテンズ・オブ・ウェインというバンドのメンバーだそうな。彼も非常にいい仕事したのだけど、どうせなら、80年代に活躍したライターに作って欲しかったな、という気もする。誰がいいのか、名前が出てこないけど(笑) リチャード・マークスとかロビー・ネビルとかじゃマズいか(笑)

余談だけど、ヒュー・グラントは曲が出来上がると、パソコンを使ってバックトラックを作り、デモテープを完成させる。この辺りは今風だな、と思った。だからどうなんだ、って話だけど(笑)

ま、ヒュー・グラントの飄々とした感じもいいし、80’sの雰囲気たっぷりの音楽もいいし、セリフも洒落てるし、なかなかに楽しめるラブコメディなんである。

2007.6.23


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風を見た少年(2000年・日本)
総監督: 大森一樹
アニメーション監督: 篠原俊哉
声の出演: 安達祐実、前田亜季、戸田恵子、夏木マリ、内藤剛志、あおい輝彦、原日出子、
        原田大二郎、つのだ☆ひろ、有川博、石田太郎、山谷初男

子供の頃に食べた駄菓子が時たま恋しくなるように、時々急にアニメが見たくなることがある。そこでビデオ屋のアニメコーナーに足を向けてみるのだけど、いつもそこでハタと足が止まってしまう。
何故にそうなのか。アニメのコーナーに並んでいる作品は、マニア向けならマニア向け、ジブリならジブリ、子供向けなら子供向け、懐かしものなら懐かしものとジャンルがきっちり分かれている。うまく説明できないけど、何の気なしにアニメでも見るかぁ、とぷらっとやって来た人間には、その潔癖さがすごく窮屈なのだ。その結果、そういうジャンルに収まりきらない、はみ出し者のオーラを放つ作品を求めて、棚から棚へさまようことになる。
その末の今回の獲物が本作である。「風を見た少年」は、ディズニーとジブリのコーナーの隙間の隅に、申し訳なさそうに佇んでいた。両巨頭の完璧な世界と同化しようとしているにもかかわらず、どこかなり切れていない浮き気味の存在感。その時点で僕の脳内には、「この作品を見て100%笑えるのは異常」と言い切る剛毅な一本、「フリテンくんの白い巨塔」が有力な候補としてあったが、本作を選んだ。さすがにフリテンくんに350円を払うのはリスキーに過ぎると思ったからだ。

本作は作家にしてナチュラリストのC.W.二コルさんの童話「風を見た少年」のアニメ化になるのだけど、正確にはニコルさんの原作と日本のアニメのセオリー(というか「天空の城ラピュタ」)とをミックスしたものだ。原作の要素は作品全体の4割ぐらいだと思う。だが恐らくそれで正解だったのだ。二コルさんの原作は、自身による挿絵も含め、物語としての完成された世界を持っている。それを逐一忠実に映像化するのは、かえってこの作品を難解にしてしまいかねない。ただ、やはり評判は悪かったようで、劇場公開はわずか3週間で打ち切られてしまったという。

電気工学の権威・フリッツ博士の息子アモンは、生まれつき光を操る不思議な力を持っていた。博士はその力の謎を解き明かすべく実験を続けていたが、独裁者への道を企む将軍・ブラニックに付け狙われていた。ある晩、意を決した博士は研究所に火を放ち、アモンに「誰に頼まれても"光遊び"をやってはいけない」と言いつけ、一家で亡命を図る。しかし追っ手の攻撃にフリッツ一家の車は崖から転落。アモンだけが助かった。救助されたアモンを出迎えたのは、博士の助手でアモンの姉代わりだったルチアと、ブラニックだった。ルチアはブラニックの愛人で、情報をリークしていたのだ。町に戻る飛行軍艦の中でアモンはブラニックに「光遊びを見せてくれ」と説得されるが断る。休憩中にブリッジから外に出たアモンの前に、金色の光に包まれた鷲が現れ、アモンに話しかける。「お前は風の民。飛べるはずだ....」金の鷲に導かれるまま、アモンは金の光を纏って....飛ぶ。ブラニックたちが面喰らうのを尻目に、少年は厚い雲の中へと消えていく。
そして深い森の中、アモンは目を覚ます。空から落ちてきた少年を助けたのは、老熊ウルカであった。ウルカはアモンに、ここが人類の始祖である風の民の地図にない故郷、心臓の島であること。そして、欲と力に囚われて滅びた風の民の伝説を語って聞かせる。自分が何者かが分かったアモンは、もう一度空へ飛ぼうとする。しかし、今度はあっけなく谷へ落ちてしまう。風の民の力は日没とともに失われてしまうのだった。
川下へと流されたアモンを助けたのは、巨大なコブ鯛、ザギ漁で生計を立てる「海の民」の少女マリアであった。アモンはマリアとその母親モニカの家に身を寄せ、村の生活になじんでゆく。しかし、それも長くは続かなかった。心臓の島を発見したブラニックの軍隊が総攻撃をかけてきたのだ....!!

前半のあらすじはざっとこんな感じだ。全体の感想としても、先に書いた事前の印象通り、「ジブリアニメになりたいっ(でもなれないっ)!!」の一言に尽きる。もちろん、二コルさんのメッセージも随所に効いてはいるのだが。その一方で、ジブリ作品にはないリアルな人の死やストレートな狂気の表現がある。実はこの後アモンは再びブラニック軍に捕まり、ルチアの微粒子爆弾の実験に協力さらせれる。しかしそんな中ルチアはうまくいかない実験とブラニックとの板挟みになって苦悩し、ついに精神に異常をきたしてアモンを解剖しようとする。すんでのところでアモンに協力するレジスタンスにアモンは救助され、ルチアは射殺される。これが物語の中盤の山なのだ。この辺がお母さん方に二の足を踏ませてしまっている。しかも、ここ以降のお話の全てが説明不足なまま、見る人を半ば置いてけぼりにしてバタバタと進んでいってしまう。中には敢えて台詞に頼らず音楽劇的な効果を出している部分もある(チェコ・フィルによる重厚な音楽は本作を相当救っている)が、仕切りの悪さで全部台無しだ。結局、解剖未遂のシーンだけが見る人の印象として残ってしまう。作品そのものの長さと制作期間の両方でもう少し時間を取って、原作との摺り合わせを入念に行っていればこうはならなかったはずだ。素材がいいだけに本当に惜しい。

この作品、公開当時はそれなりに話題にはなった。スポットCMも見たことがあるし、公開前には日テレで特番も組まれたとか。しかし、制作したのが日立マクセルという門外漢の会社だったことから宣伝に不慣れな部分が多かったこと(本来子供向けの作品なのにそっち方面の媒体にまったくアプローチしなかった、製作途中でタイトル・ロゴのデザインが変更になったのに宣伝では古いロゴを使い続けたetc)、そして販売上のパートナーだったブエナ・ビスタ(ディズニーの作品を扱っている販売会社。現在はジブリ作品も扱う)が当時日本の作品を扱うのに乗り気でなかった…など、いろいろあったようだ。またこの作品は主要なほとんどの人物の声を、プロの声優さんではない有名な俳優さんが務めている。これがコアなアニメファンの神経を逆撫でした。特にアモンを演じた安達祐実さんの声が「少年にしては高すぎる」と批判の的に。僕自身は観ていて全く気にならなかった。内藤剛志のブラニックも良かったし、いつも笑顔と歌を絶やさない男、レーニック役につのだ☆ひろなんてドンピシャだと思う。が、脚本の不備と相まって、この時点でアニメファンの間での評価は決まってしまい、ショタコンと呼ばれる一部の人達の支持を受けるに留まった。そして完成試写会にはマリアを演じたアイドル目当てのカメラ小僧が作品そっちのけで押しかけ、これまた大変だったらしい。自業自得とはいえ、いたいけな、切ない作品である。しかし、その中途半端さ全てが僕のツボにはまったのも事実である。改めて心臓の島を訪ねるべく、DVDを購入したことをお伝えしてペンを置きたいと思う。

なお本稿を書く上で、恐らく本作唯一のファンサイト「風見たフリークス」を参考にさせていただいた。この場を借りて感謝したい。ありがとうございました。

P.S.ちなみに最初に本作のことを知ったのは、そのテーマソングを提供するためだけにレベッカが再結成すると聞いたン年前のこと。かつてのそれとはまったく違うが、「神様と仲なおり」はいい曲である。2コーラス目ではメロトロンが火を噴く!!

<fxhud402さん 投稿日2007.7.4>


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ラトルズ/4人もアイドル!(1978年・イギリス)
THE RUTTLES: ALL YOU NEED IS CASH
監督: エリック・アイドル、ゲイリー・ワイズ
音楽: ニール・イニス
出演: エリック・アイドル、ニール・イネス、マイケル・パリン、ダン・エイクロイド、ジョン・ベルーシ、
    ジョージ・ハリソン、ミック・ジャガー、ギルダ・ラドナー、ゲイリー・ワイズ、ポール・サイモン、ロン・ウッド

ラトルズ 「THE RUTLES: ALL YOU NEED IS CASH 」

http://www.youtube.com/watch?v=7RFxencNmZw

ラトルズのビデオを見ました。
ラトルズというのは、ビートルズのパロディ(?)のバンドです。
調べてみると、「モンティ・パイソン」という、イギリスのコメディ番組から生まれたものだそうです。

私が見たのは、アメリカのテレビで放送された「THE RUTLE: ALL YOU NEED IS CASH 」
(邦題「四人もアイドル」)です。
これは、1978年に製作されました。、
エリック・アイドル:監督・脚本・出演(ダーク・マックイクッリー、番組進行役)

ジョンに対応するロン・ナスティ(ニール・イネス)、
ポールに対応するダーク・マックィックリー(エリック・アイドル)、
ジョージに対応するスティッグ・オハラ(リッキー・ファター)、
リンゴに対応するバリー・ウォム(ジョン・ハルシー)
の4人が、ビートルズのアルバム、映画、アンソロジー、エピソードをパロディにしている作品です。
ブルースブラザーズで有名なジョン・ベルーシやダン・エイクロイドも出演いるそうです。

ダジャレやギャグがたくさんあって、コメディの映画としても面白いのですが、ビートルズ関係の元ネタを知っていると、もっと面白いと思います。
ビートルズ検定というのがあるなら、この映画を見て、元ネタを推理するという出題が出来ると思います。
もちろん、出題といってもお遊びで、楽しむものですが。

私が気が付いた、ビートルズと相対する部分を順を追って、書いていこうと思います。

まず、オープニングは、映画「A Hard Day's Night」のパロディです。
BGMは♪Get Up And Go♪(Get Back)で、レポーター(ダーク役のエリック・アイドル)のユーモラスなナレーションが入ります。
http://www.youtube.com/watch?v=q4tPnxdF7a4

そしてタイトルの「All You Need Is Cash」(All You Need Is Love)が出ます。
邦題は「4人もアイドル」です。(「Help!」の邦題「ヘルプ!4人はアイドル」から)
Fab4(ファブ・フォー:「素敵な4人組」Fabulous4)をもじって、Prefab(prefabricated)4(プレハブ・フォー)と呼んでいます。
日本語の表記では建築用語では、プレハブなんで、ファブ・4との言葉遊びが不明瞭で、残念です。

フラッシュでいろんなシーンが出てきます。
BGMは♪Love Life♪(All You Need Is Love)など。

レポーター(ポールに対応するダーク役のエリック・アイドルがメガネをかけて、二役こなしてます。)がラトルズ発祥の記念すべき場所を案内します。

その後、キャバーン・クラブでの演奏風景。
♪Goose step mama♪
キャバーン・クラブはビートルズも演奏しました。

マネージャーのブライアン・エプスタインに対応するレギー・マウントバッテンの紹介と彼のお母さんアイリス・マウントバッテンのインタビュー。
ラトルズが穿いていた、「細いズボン」が強調されます。
ビートルズも当時流行っていた、テディボーイ・ファッションで細いズボンが評判でした。

レポーターによるハンブルグのレーパーバーンの「ラット・セラー」というお店の紹介。
ビートルズの場合は、カイザー・ケラーでした。
当時はラトルズは5人いた(5人目の名前はレポ、ナスティの友人)
これは、ビートルズではスチュアート・サトクリフのことかと思います。
もう一人、ビートルズになり損ねた人に、ドラマーはピート・ベストがいましたが、やめさせられてリンゴと替わりました。
セラーという発音のCellerとSellerのダジャレをレポーターは言っています。

アーチー・マカウ、ディック・ジョーズへのインタビュー。
ここでも「細いズボン」への言及。
ビートルズも、当時の不良のように、ズボンを細くし股間を強調して、ひんしゅくを買ってたそうです。

♪Number One♪(Twist And Shout)

「スーツを着せて…」と言ってます。
ビートルズの場合、こぎれいなファッションを着せたのは、ブライアン・エプスタインの好みでも有り、売り出しの戦略でもあったようです。
♪Between Us♪  ??(And I Love Her)

ミック・ジャガーのインタビュー
笑いながら、楽しそうに話しています。
http://www.youtube.com/watch?v=MDY8VErLhcY

途中、バリーが「美容師二人になりたかった。二人にだよ。」と話してます。
このセリフは、後のオチにつながります。

ミックのインタビュー
「ダークは曲を売り込みにきた。やり手で、金のためにパブへ行って、さっと曲を作ってくる。」

ラトルマニアの騒ぎのニュース
リバプール市の歓迎会など、ファンのマーガレット王女のこと。
女王出席のコンサートの様子。
♪With A Girl Like You ♪(If I Fell)
http://www.youtube.com/watch?v=gdqDuOP59RI

ラトルズの挨拶でも女王をコケにするようなことを言いますが、女王の方も、アクビをかみ殺してる様子が出てきたり。
ビートルズの場合でも、ジョンが、上流階級の人たちに向けて、辛らつなことを言いました。
MBE勲章受章とそのインタビュー。

アメリカへ。会見の様子。
ビル・マーレー・ザ・Kのディスクジョッキー。
ここでも、また「細いズボン」に言及されてます。

「ホテル」での様子。映画のシーンのパロディ。

レポーターがそのホテルの前に立って、レポート。
ポール・サイモンのインタビュー。
ポール・サイモンは、ミックほど、笑いをこらえてるという感じではなくまじめな印象でした。
エド・サリバン・ショーについて、ポール・サイモンは話してます。

エド・サリバン・ショー
♪Hold My Hand♪(All My Loving)
http://www.youtube.com/watch?v=8qf8y7v0WIE

バリーの婚約について、テロップで「Sorry,I'm engaged.」と出る。
母性本能をくすぐり、人気があったリンゴの婚約で、がっかりしたファンも多く、自殺者が3名出たそうです。

オックスフォード大学のモリソン教授のコメントは…無しで
ドアをバタンと閉じられてしまう。
同、S.J.クラマヘッドJr.のコメント。
多分、音楽理論学者の話し方をからかっているのだと思うが、難しい言葉を多用して、チンプンカンプンなことを話してます。
しゃべり方、ファッションなど、当時の進歩的知識人のパロディではないかと思います。

ラトルズのルーツを探しに、レポーターはニューオーリンズへ。
Bank、銀行と土手のしゃれ。
黒人音楽にルーツがあると考え、ブラインド・レモン・パイに会うが、的外れ。
隣のラトリング・オレンジ・ピールにも会うが、これも的外れの様子。

ナスティ、リバプールを避け、本を出版「Me Head」(「病気」)。
ジョンの本は、「In His Own Write」関連は思い浮かびません。

「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」のジャケットのパロディが映る。
♪ I must be in love♪
http://jp.youtube.com/watch?v=297zDxqzUJo

ロジャー・マゴグのインタビュー

オーストラリア、カナダ、ギリシャへツアー。
いろんな商品が売られて、ビジネスとして成功する。

ブライアン・サイのインタビュー
煙草をすって、咳き込みながら、答えは短い肯定ばかり。

♪Living in hope♪(Don't Pass Me By)
バリーのソロ
バリーの婚約解消、別の女性との結婚。

リポーターが、ロンドンからスイスへ。
映画「Auch!」(「Help!」のシーンのパロディ)
♪Ouch!♪(Help!)
http://jp.youtube.com/watch?v=qEEfJGp6VLw
とても楽しい曲です。
アルバム・ジャケットのパロディ

キューバのチェ・スタジアムでのコンサート。
ミックのインタビュー
♪It's Looking Good♪(I Don't Spoil The Party)
http://www.youtube.com/watch?v=F86ph2Sd0iI

ミック曰く「演奏は20分だけ。ヘリでホテルへ帰った。」

1966年、ナスティの「Now we're bigger than God.」発言の波紋。
ナスティ、「GodではなくRod(Stewart)と言ったのだと弁明。
ただし、これは、Rodが人気が出て有名になる8年前のことだった。

ボブ・ディランに出会い、Teaにはまる。
♪Good Times Roll♪ (Lucy In The Sky With Diamonds)
「サージェント・ペパーズ…」のような衣装、丸いメガネをかけたナスティ、口ひげを生やした、バリーやスティッグス。
Tea(ドラッグのパロディ)で世間も大騒ぎとなる。
ビートルズでは、Lucy In The Sky With Diamondsの頭文字がLSDになると話題になりました。

ポール・サイモンのインタビュー
ベルボトム、花、お茶(Tea)などの流行した当時の様子。

ダーク、Teaを飲んだことを告白。
Tea所有で逮捕される。
♪Love Life♪(All You Need Is Love)
http://www.youtube.com/watch?v=aZGKLmyTEoQ
ビートルズの「アワ・ワールド」での映像のパロディ。
ビートルズでは、ポールが、1967年6月25日の誕生日前日に、LSDを使用したことを告白しました。

レギーが孤独になっていく様子。
新しいグループが出現する
マキズモ・ブラザーズ、ホジソンとひざ小僧、フランス版ビーチボーイズ___(聞き取れず)

ミックのインタビュー
4人はそれぞれ好きなことをし始めた。
スティッグは、神秘主義者サルトンに傾倒し、
ボグナーにおける「テーブル叩き」に参加する。
ビートルズの場合、サルトンにあたるのは、マハリシ・マヘラ・ヨギ。
バンガーにおける「週末セミナー」に参加しました。
映像で、サルトンのセクハラが示唆されていますが、マハリシ・マヘラ・ヨギの弟子の女性へのセクハラにビートルズのメンバーは失望しました。
インド風音楽(題名はわかりませんでした。)

レギーが、オーストラリアへ引っ越し、教師になった。
ブライアン・エプスタインの睡眠薬による事故死がありました。

ミックのインタビュー
「ショックを受けた」とインタビューを受けるラトルズ。

トラジカル・ヒストリー・ツアーの失敗
♪Piggy In The Middle♪(I Am The Walrus)
http://www.youtube.com/watch?v=U1y9BIjTSVk

歌詞はイギリス伝承童謡に出てくるイメージ、「猫とバイオリン」など。
映像は「マジカル・ミステリー・ツアー」のパロディ。
テントに人がどんどん、入り込んでいくシーン。
大階段の変わりに、普通の民家の階段から白いタキシード姿の4人がステップを踏みながら降りてくるシーン。

NYでラトルズ・コープ設立。
バナナのマーク。(アップルのパロディ)

ラトルズ・コープの失敗
社屋前で経営不振をひた隠しにする広報担当エリック・マンチェスター(デレク・テイラーに対応する。マイケル・ペイリンが演じた)をインタビューする初老のレポーターはジョージ・ハリスンその人です。
「会社のものが泥棒に盗まれているなんて、そんなことはない」と言ってる後ろで、どんどん物が盗まれて運び出されていきます。
最後には、レポーターの持つマイクまで盗られてしまいます。

ヘルズ・エンジェルズに、スティッグが襲われる事件。
パンク少年は、ロン・ウッド(?)

アニメ「イエロー・サブマリン・サンドウィッチ」
「イエロー・サブマリン」のパロディ
♪Cheese And Onions♪(A Day In The Life)
http://www.youtube.com/watch?v=ePaHG6g7uFw

分裂を決定的にしたのは、ナスティとダークの結婚だった。

ダークと奥さん
フランス人なので、言葉がうまく通じないと言ってます。
「ミッシェル」の歌詞にあわせてあるのでしょうか。
♪Let's Be Natural♪(Dear Prudence)
http://www.youtube.com/watch?v=TFP32Crv6F4

ナスティと奥さん
ソーホーの画廊での出会い。
オノ・ヨーコさんに対応する女性は、ヒットラーの娘となっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hI1tdvH2L4U
「シャワー・イン」(ベッド・イン)の会見
平和のアピール、「下水こそ、素晴らしい」など。
二人で「1000本の足の物語」製作(ウェディング・アルバムのパロディでしょうか)

スティッグ(ダークではない)の死亡説(ポールの死亡説のバロディ)
その証拠として、
「無口とはいえ、公式発言がない」(実際にこの作品の中でも、一口もしゃべっていない)
「シャビー・ロード(アビー・ロード)」のアルバムジャケットでスティッグだけズボンをはいていない(ポールだけ裸足)」
「サージェント・ラター」の雪男のポーズは死亡のポーズである。」
「タイトルを逆から読むと、スティッグは死んだとなる。」などなど。
バカらしい理由だとレポーターが一笑に付しています。

お金のことでもめて、ラトルズは崩壊する。
そんななかで、屋上ライブが行われた。
♪Get Up And Go♪(Get Back)
http://www.youtube.com/watch?v=6HxNGyE3zng

若い頃の4人は本物のビートルズと、あまり似てると思いませんが、屋上ライブの様子はとてもよく似てると思いました。

ポール・サイモンへのインタビュー

レポーターが「結成して16年、解散して8年たって、今のラトルズの様子」を紹介する。
ダークは奥さんとパンク・フロイドというグループを作り、パンクロックをやっている。
「夫人は歌わない。」とナレーションで付け加えられます。
ナスティは、隠遁生活。車椅子に乗って去っていく姿。
バリーは美容師となり、2軒の美容院を経営している。
スティッグは、インド航空のエアホステス、サリーを着て女装した姿。

通り係の女性にレポーターが「ラトルズとは誰だと思いますか?」と聞く。
「知らない」と答え、去ろうとする女性を引き止め、最後には、平手打ちをして、質問に答えさせるレポーター。
突如、スラスラとラトルズの歴史を話し出す女性。
止まらない話に、呆れて、無理やり話を終わらすレポーター。

アビーロードの道路を歩きながら、まとめの話をするレポーターに、彼を写しているカメラの乗った車が衝突する。
ギブス姿で病院のベッドからミックにインタビューするレポーター。

ミックのインタビュー
「何故、解散したかって? 女。影に女ありっていうだろ。」
http://www.youtube.com/watch?v=b-qzgFM3VJk
♪Doubleback Alley♪(ペニー・レイン)
エンドロール
子供のが扮するラトルズ

「THE RUTLES: ALL YOU NEED IS CASH 」の中のオチの元ネタは、私には、全部見つけるはできてないと思います。
もし他にもこれが元ネタというのが有りましたら、教えていただければ、ありがたいです。


<那由他さん 投稿日2007.10.1>


File 53

地獄の黙示録(1978年・日本)
APOCALYPSE NOW
監督: フランシス・フォード・コッポラ
音楽: カーマイン・コッポラ、フランシス・フォード・コッポラ
出演: マーロン・ブランド、マーティン・シーン、デニス・ホッパー、ロバート・デュヴァル、
     フレデリック・フォレスト、アルバート・ホール、サム・ボトムズ、ラリー・フィッシュバーン

公開当時、どこが地獄なんだ?とか反戦映画、なんて意味不明な評論をしていたお馬鹿さんが
たくさんいたのには閉口した。

本作はフランシス・コッポラがゴッドファーザーで得た資金をもとに製作。
難航した配役・ロケ先、主役の突然の降板劇、太りまくりのマーロンブランド、大金かけて
フィリピン(だったっけ?)に建設したセットを台風で木っ端みじんにされ
自宅まで借金の抵当にいれて、まさに執念で作り上げた作品である。
公開時に映画館にいった。
きっかけはドアーズであった。
メインに使用される楽曲、ジ・エンド。
ご存じの通り、ドアーズの1stアルバムの最終を飾るなんとも暗い楽曲である。
丁度この映画の存在を知る前に1stを購入して熱狂的に聞いていたもんだから
この映画に興味がわくのも仕方あるまい。

70mmの大スクリーンでオープニングを観たときは興奮した。
途中のワルキューレのシーンでも異様に興奮した(不謹慎)
でもラストに向かって、マーロンブランドが登場したあたりから訳わかんなくなってきた。
それでも、恐怖に打ち勝つには恐怖と友達になることだ、
というカーツの台詞は明確に覚えている。
そしてエンディングクレジットもなく静かに映画は終わってしまった。
映画館から出て、しばらくはぼーっとしていたのを覚えている。
当時は前半はいいのに、後半は全然意味不明という評価が一般的であった。
まあ、普通はそう思うでしょ。自分もそうだったし。

暫くしてビデオがレンタル店に並び、自分は繰り返し繰り返しみた。
で、結論。
この映画、原作は 闇の奥 という小説をもとにしているのは周知の通りなわけだが、
絶対2001年宇宙の旅を意識して作っただろう、というものである。
まあ、これは自分勝手な解釈にすぎないんだけど、両作品実に似ていると思うのだ。

その1
2001年は、猿が初めて道具を使うという原始時代から一気に未来へ時は進められる。
本作の川を哨戒艇で遡るというのは時代を遡る旅でもある、とコッポラは言っている。

その2
モノリス=カーツである。
モノリスは人類が進化しなければいけない時に必ずその姿を現す。(所謂、神のような存在)
カーツは原住民から神と崇め奉られ、絶対的な権力を誇る。
(ん?この辺ちょっとこじつけかな・爆)

その3
2001年のテーマは人類が宇宙時代に対応すべく進化を遂げなければならない時が来ることを
伝えている(多分ね)
まあ、ガンダムのニュータイプみたいなもんかな?
本作は、コッポラ自身が、人類が次の領域へ突き抜けなければならない瞬間を描いた
といっている。
この突き抜けなければならない瞬間が、ウイラードが水の中から不気味な顔を現す瞬間で
あり、ドアーズの楽曲、break on thru(to the other side)、に通じている。

その4(ちょっと強引・爆)
HAL=キルゴアである
スーパーコンピューターHALはある意味、モノリスと対峙する存在だ。
全てにおいて人間以上の存在であるが、神のように畏れ多くなく気軽な友達として
描かれている。
キルゴアはカーツと同様に狂気に取り込まれた人物だが、
部下のためにステーキパーティーを開いたり人間味溢れるところをみせる。

その5
ここが問題。
結局、ボウマン船長はモノリスによって自分の意思とは関係なく進化させられた。
一方ウイラードはカーツを殺害し、カーツのようになれたのに彼は自分の意思で、
戻ることを選択した。
ただ、任務が終了したから戻るのか、ウイラードの表情を見てるともっと複雑そうにも見える。
もともとコッポラ監督のラストシーンの構想では、ウイラードから連絡を受けたヘリコプター部隊が、
ハートに火をつけてをバックに総攻撃をかける、というものであったのだが、
そういうラストにはなっていない。
さらに脚本のジョン・ミリアスの構想のラストとも違う。
(この王国崩壊シーンは35mmで再上映されたときにエンディングクレジットに流れた)
さて、ここらあたりをどう解釈するかさらにつっこめば面白そうになってくるのだけど、
頭が悪いので出来ません(爆)

というわけで、何を書いてるのかさっぱりわからなくなってきた(おい)
まあ、いいでしょう。この映画、ゴッドファーザーみたいに名作扱いされてないし(こらこら)
しかし本作品発表以降、ベトナム映画を題材にした映画が続々と製作されたことについては
やはり評価してあげたいと思う。
しかもほとんどの作品がベトナム戦争の不毛、狂気じみた最前線を描いているのも興味深い。
ところで、大分前に特別完全版が上映された。
プレイメイトのその後や、農園のシーンが復活し、それに出演されていた方々は
ようやく陽の目をみたことに溜飲を下げたことでしょう。
(とくに農園のシーンはまるまる100%カットされてたし)
でも自分はちょっと説明的になりすぎているような気がしてあまり好きではない。
それにやたら長くなったし。
コッポラは時代がようやく追いついたから製作した、
みたいなわけわかんないこと言ってるのだけど(爆)

ちなみに2001年が大嫌いなオーナーさんはやっぱこの映画嫌いなんでしょうねぇ(汗)
ドアーズも不得意みたいですし(爆)
(まあ2001年が面白いか面白くないか、と聞かれれば、面白くない、と答えてしまうけど・爆)!

<いまちさん 投稿日2007.11.6>


File 54

機動戦士ガンダム劇場版3部作(日本)
Part1(1981)
Part2 哀・戦士編(1981)
Part3 めぐりあい宇宙編(1982)

総監督: 富野喜幸
音   楽: 渡辺岳夫、松山祐士
声の出演: 古谷徹、鈴置洋孝、飯塚昭三、古川登志夫、鈴木清信、白石冬美、井上瑤、鵜飼るみ子
        池田秀一、森功至、藤本譲、小山茉美

昨年12月待ちに待たされた本タイトルが発売になった。
以前ビデオ・LDでは発売されていたがDVDはホントようやく、といった感じ。
まあ、これもすべて特別編とかいう意味不明な商品を発売したから悪いのだ。
権利関係の問題もあって正規盤発売が遅れたのかもしれないが、本当にこの特別編は買わなくて良かった。
ご存じない方に説明しますと、この特別編は一部声優さんも交代してアフレコを全てやり直し、音楽も一部いじったものでして、ちまたにはびこるガンオタから批判の嵐を浴びまくった作品だったのである。
で、今回の発売。DVD3枚のボックスセットで18,900円(税込)とやたらめったら高い。
今までさんざん儲けておいてなんだこの価格設定は、と再び批判の嵐吹きあれている作品なのである。
まあ、通常の映画よりもマーケットが小さいからしょうがないんだけど、ホントに高い。
しかしだ、待望の劇場版オリジナル音声ということで、いつもの通り発売日前日の仕事帰りに新宿タワレコで購入。(無論このために貯めまくったポイントを利用したのは言うまでもない)
まあ、amazonとかなら、なんとか許すくらいの値段にはなっているが・・・

Part1
物語の導入部だけに重要な作品になるのだが、いかんせん使用しているのがTVシリーズの 焼き直しであるため、3部作中一番作画はよくない。
とはいえ、知らないひとでもガンダムの世界にはいるには比較的たやすいと思う。
無論TVシリーズの細かい話はカットされてはいるが、全体的な話のつながりには問題がない。
各種の設定は実に現実的に考えられていて、ホントにあるような気になるから不思議なものだ。(ほんまか)
モビルスーツとかミノフスキー粒子とかいう響きがいいね。
あとジオン側からしてみれば連邦軍のガンダムやホワイトベースの名前なんてわからないから白い奴、とか木馬とか言ってるのも趣があってよろしい。
主題歌は 砂の十字架。
作詞は富野監督自身、作曲は谷村新司、歌はやしきたかじん。
当時なんで、たかじんなんだ。と誰もが思っていたが確か当時の富野監督のインタビューで、名前より歌唱力の実力で選んだとか言ってたな。
まあまあ売れたけど、演歌っぽい歌なので個人的にはイマイチである。
アムロとシャアが初めて対決するシーンのシャアがかっこ良すぎ。

Part2 哀・戦士編
賛否両論の作品。
とにかくこのあたりは、切れないエピソードがてんこ盛りで、苦渋の編集であったことは想像に難くない。
大半は1作目と3作目のつなぎ、という認識が一般的だが、個人的には本作が一番好きだ。
新作カットも4割くらいあって、1作目よりは鑑賞に耐えうる。
各エピソードに絡むキャラが死にまくる。そして今までのロボット物と違って、死ぬ直前に長々とセリフを言うこともなく、非常にあっけない最期を迎えるのもこの作品をリアルにしている。(ほんまか)
何故、哀・戦士の哀と戦士の間に「・」が入っているのか読んだ記憶があるのだけど忘れてしまった。
主題歌は故 井上大輔氏作曲の哀・戦士。勿論大好きなことは言うまでもない。
井上氏は、このときはガンダムをあんまり知らないので台本を読んだだけで必要なのはロックだと感じ、あのような曲調になったらしい。まあ、このあと氏はガンオタになっていくのだが(苦笑)
そして、この曲をバックにカイが語る「ミハル俺はもう〜」のシーンはいつみてもシビれる。
(特別編ではこのシーンは別の曲に差し替えられており、ガンオタから怒りを買う)

Part3 めぐりあい宇宙編
うちゅう ではなく そら と読む。
TVで毎週やっていた映画の窓(か映画ダイジェスト)という番組でナビゲーターの方が、うちゅう、と普通に読んでいたのには笑ったけど。
2作目のサブタイトルはかなり苦労して考えたらしいが、このサブタイトルはすんなり出来たらしい。
3部作では最も人気の高い作品
新作カットも全体の7〜8割を占め、しかも質が高いからこれだけでも人気がある。
TVで中途半端になっていたニュータイプの概念も更に一歩踏み込んだ表現がされている。
それに伴いかなりセリフもニュータイプ・ニュータイプとうるさいくらい。
が、しかし個人的にはニュータイプがちょっとしたエスパー(マチルダさん談)どころか、ほんとにエスパーみたくなったのは頂けないと思う。
人は分かり合えるのか、というニュータイプのひとつのテーマが未消化。あげくのはてに死んだララァと交流が出来てしまうし(いつでも遊べるらしい)、未来透視力みたいなもんまで発揮してしまう。
主題歌はひきつづき故 井上大輔氏。
今回はどっぷりガンダムにはまって構想を練った、ということでテーマは結局 愛 ということらしい。
これは前作以上に売れたみたいで、よく歌番組に出ていた。
見所はやっぱセイラさんの入浴シーンだな。(おい)

うーむ、相変わらずのウダ話になってしまった。
まあ、ガンダムなんで許してください(爆)

<いまちさん 投稿日2008.1.10>